Preface
啼いて告げるのは、吉か凶か、夜か朝か。
幾重にも嘘で固められた叢雲添の輪郭を掴むのは至極困難だ。
だって、彼の本音は闇に紛れ、朝陽に溶けてしまうから。
彼を探るには夜はあまりに短く、太陽はあまりに眩しい。
——それならいっそ、朝を殺してみようか。
Interpretations
Short Novels
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恋なんか連れてどこ行くの
+ 斜木七基 -
さいごの角をまがって
+ 神名雪風 -
月夜だっただけなのに
+ 蜂乃屋凪 -
夏の終わりに居合わせただけ
+ 久楽間潮 -
マジシャンよりも嘘つきな
+ 木ノ内太緒 -
花など忘れて月を見ましょう
+ 大黒可不可 -
追憶にけぶる街角で
+ 百目鬼潜 -
まちあわせごっこ
+ 棗夜鷹
*区長たちと主任から見た叢雲添のはなし。